こども食堂はみんなの居場所
日本は、こどもの貧困率が高いことが話題になりましたが、民間レベルの取り組みとして「こども食堂」が全国的に広がっています。
私も、幾つかのこども食堂を取材させていただいて感じたことは、「つながり」の大切さと、「こども」や「貧困」という狭い枠ではなく、多様な人が関わることで多様な人が生き生きとしてくる、ということでした。
行政は、「こども」「老人」「女性」などと縦割りにしてしまいますし、平等にすることや、リスクを回避することばかりが優先されると、目の前にいるこどもをなかなか救えません。
突き詰めると「みんなでご飯を食べる」とおいしいね、元気になるねってことなんだと思います。
そんなシンプルなことが、こどもや親や、高齢者を元気にし、地域社会をよくすることにつながるのだと思います。
食欲って、ホルモンに影響されている
実は、私も若い頃は、極端に食べないダイエットをしたこともありました。でもひどい冷え性や便秘など、病気とは言えない不調は常にありました。
ダイエットや体重管理のために極端に食事を制限する方法は、健康や美容のためにもやはり良いものではありませんし、またリバウンドの原因になることもあるので注意が必要。そもそもなかなか長続きしません。
私たちは、例えば、ストレスが溜まると甘いものや美味しい焼肉を食べたくなったり、女性なら生理前に食欲が盛んになったりするものです。私たちの食欲や行動は、脳から分泌されるホルモンに少なからず影響を受けています。(厳密には、神経伝達物質や、ペプチドなど他にも影響する物質はあります)
どんなメカニズムで影響されているのかを知っておくと、食欲の暴走をコントロールするのに役に立つかもしれません。詳しくは、オールアバウトの記事でまとめました。
現状の「見える化」で、食事バランスを前向きに改善
日本栄養・食糧学会の市民公開講座に参加。
テーマは、日本人が摂りすぎ傾向の塩分を、どれだけ取っているかを「見える化」すると、食事の見直しも前向きになる、という取り組み事例。
「見える化」する具体的な手法として、武庫川女子大学 国際健康開発研究所が展開している24時間採尿で「ナトリウム/カリウム比率」を分析・評価するプログラムが紹介されました。
ナトリウム/カリウム比率は、塩分摂取量と野菜や果物などからのカリウム摂取量の関係を示し、数値が低いほど、食生活のバランスが良いことを示します。
私も、昨年度同大学研究所の「食育先生プロジェクト」に参加し、24時間採尿をして、ナトリウム/カリウム比を見てもらいました。私は、薄味を心がけているつもりでも、自分が想像していた以上塩分を摂取していてびっくり。野菜などからのカリウムはしっかり摂れてい他のは幸いでした。
簡易なナト/カリ計も出ているのですが、まだまだお値段が高いそうです。血圧計くらいに普及すると、ググッと塩分見える化で、減塩に前向きになれるかも・・・。
機能性表示食品を判断する目安に
以前から解説していました機能性表示食品。
機能性表示食品は、事業者が申請すれば機能性を表現できますが、その有効性・安全性については、トクホのように国が審査したものではありません。
臨床試験をするか(とても時間と費用がかかります)、査読付き論文を示して、科学的根拠があるのだという裏付けが必要とされています。ただし、その裏付けとなる論文は少ないケースがほとんどです。
またその科学的な裏付けが、信頼に値するのかどうか、という審査は誰もしていない、ということが大きな問題。消費者庁は、一般向けに事業者が届け出資料を公開しているから、私たち消費者に責任を持って選びなさいと、というのが今回の新たな機能性表示食品の制度なのです。
もちろん制度は、当たられるだけでなく、利用する私達が責任を持つ部分はありますが、そのレベルに達するまでの判断力をつけるだけの啓蒙活動、教育をしてきたのかというと、否だと思います。まだまだトクホとの違いもわからない人がほとんどです。
消費者にわかりやすく、また事業者とを取り持つことを目的とする「ASCON」のサイトでは、「ASCON」の科学者委員会が評価し、企業との対話も公開しています。
委員会の全体のまとめとを読んで気になったのは、「消費者庁が届出を受理したことは、消費者庁が届出の内容の正当性を認めたことだという間違った主張もあった。」という点は、消費者のみならず、(わずかとはいえ)事業者もまだ理解されていないこともある、ということ。
利用してみたい、という方は、イメージだけで選ぶのではなく、参考として消費者庁の製品届け出データベースの一般向け資料だけでなく、こちらも一度チェックして判断材料の一つとされてはいかがでしょうか。
食事バランスガイドって、実はすごいのかも。
「みなさんは、「食事バランスガイド」ってご存知ですか? 名前だけは聞いたことがあるという方も多いかもしれません。
厚生労働省と農林水産省が策定した、バランス良く食べるためには、いちにちに何をどれだけ食べれば良いのかを、視覚的に示したものです。
一時期はスーパーやコンビニでもポスターなどを貼って、PRしていたのですが、いまいち私たち生活者に定着していない、いや、特に食事にはチョット気をつけた方が良いのでは?、と感じられるような人には伝わりきれていないようも思います。
15年にわたり、大規模追跡調査した結果、脂肪リスクを下げたり、脳血管疾患や循環器疾患のリスクも下げるという分析結果が出たのです。
これは、「食事バランスバランスガイド」に関心がありますという人を対象にした調査ではなく、2回にわたり全国で食事内容を調査して、循環器疾患などになっていない人などふるいにかけた上で15年追跡。そしてどんな食事をしていたかを分析して、食事バランスガイドに沿っているかどうかをスコア化した結果です。
この調査は、コホート研究という信頼度の高い情報です。食事バランスを考えることは一見大変なようですが、私は和食の献立を目安にしています。慣れてしまえば、とても簡単。実は、お金もかからず、誰でもすぐにできる健康食だと思います。
健康のためにどんな食べ方が良いのかなぁ、とチョットでも思っている方は、ぜひ食事バランスガイドを見直してみてください。
「清澄の里 粟」伝統野菜の復興から地域と人を健やかに
旅をして、どこに行っても、同じコンビニ、同じカフェがあると、便利ではあるけれど、なんとなくつまらない。全国どこものっぺりと同じ顔。
贅沢ではなくても、その土地ならではのものが楽しめたらいいのになって、ことをよく感じます。
奈良市の中山間地地域にある「清澄の里 粟」。お世辞にも交通の便が良いとは言えないところなのですが、全国からお客様がやってくる農家レストラン。2012年のミシュランでも1つ星をゲットしています。
1つのコースで、58種類もの大和伝統野菜を楽しむことができるお料理。でも魅力は美味しいお料理だけではありません。
オーナーのご夫妻は、福祉現場で働いて来られた経験から、人々が人生を充実させるためには、どんな暮らし方があるのかを探求してきました。
そしてその地域の伝統野菜を復興することにより、地域や農業の活性化、そこに暮らす人々も生き生き生かされるのでは、と考え、伝統野菜を核に文化や農業のあり方、地方創生の知恵を発信する拠点にしています。
全国でもさきがけのモデルケースとして注目される「清澄の里 粟」さん。
詳しくは、ぜひオールアバウトの記事をお読みください。