元気の素は、日々のごはん

毎日の元気を支える食の話題をあれこれ

当たり前になっているけれど、「噛む」って大切

ちょっと前の話題ですが、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科の研究チームは、肥満ではなかった人が、早食いを続けることで、肥満になるリスクがあがると発表しました(2014年9月)。

 

研究チームは、2010年春に入学した学生約2,000人のうち、3年間健診を欠かさず受け、もともと肥満ではなかった、という条件を満たした1,314人(男性676人、女性638人)を対象に、「脂っこいものをよく食べる」「食事が不規則」「朝食を抜く」「満腹になるまで食べる」など12項目について質問をしました。

 

2013年の健康診断でBMIが25以上で「肥満」と判定されたのは38人。アンケートを解析した結果、「早食い」と回答した学生の肥満リスクは、それ以外の学生の4.4倍に上昇。さらに、BMIが23以上の「過体重」の学生72人は、「早食い」により肥満リスクは3.5倍に上昇しました。

 

「油っこいものを好んで食べる」「満腹まで食べる」などの回答者については、肥満との関連は示されたものの、肥満リスクの上昇を示す数値は出なかったと報告されました。「油っこいもの」より「早食い」の方が肥満リスクがあがるって、とこがミソですね。

 

早食いをする人は、よく噛まずに食べている、食べ過ぎてしまうなどの傾向は見られます。私も、これまでの記事で、「早食い」の人は肥満になりやすい傾向があること、よく噛むことの健康面やダイエットでのメリットなどをご紹介してきました。


ウエストラインが気になる人はよく噛もう [食と健康] All About

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噛むことで、唾液を分泌して消化を促したり、脳内の血流がよくなったり、いろいろなメリットがあるんです。「噛む」という行為が、内臓脂肪の燃焼に関与するという研究などもあります。

 

「噛む」という行為は、何気なくしている行為で、どちらかというと「何を食べる」という方が重要視されがちです。でも、子どもの頃から習慣づけていないと、いざしっかり噛もうと意識しても、なかなかできるものではないのです。

 

こういえるのは、私も子どもの頃どちらかというと早食いの傾向があったからです。主食を玄米にしたり、雑穀を混ぜたり、噛むことを意識して豆や根菜の料理を頻繁にしたり・・・。いろいろな工夫をした上で、さらにできるだけ食事と向き合うことを意識したりしています(仕事のことなど考えていると、噛むことに集中できません)。

 

歯が悪い方などはともかく、基本的に誰にでも「噛む」ことはできます。しかも、お金もかからず、今すぐ始めることができます。こんなにすばらしいことをないがしろにしたらもったいない!!   高いサプリメントを買ったりする前に、まずは「よく噛む」ことを大切にしましょう。