アクリルアミドについて
食品安全委員会のメルマガに「アクリルアミド」について取り上げられていました。
工業用品として使用されるアクリルアミドという物質には、発ガン性があるとされていますが、食品から摂った微量のアクリルアミドについては、まだまだ海外も含めて調査中です。国際専門家会議では、平均的な摂取量では健康に影響はないと考えられていますが、摂取量が多い人にとっては悪影響がある可能性があると勧告されています。
各国が研究に取り組んだ結果、高温調理によって、アミノ酸の一種であるアスパラギンと、ブドウ糖や果糖などの還元糖が反応してアクリルアミドが生成されることが明らかになるとともに、従来食されてきた多くの食品に含まれていることが分かってきました。
日本では、農林水産省が中心になり調査が行われており、フライドポテト、ポテトスナック、ビスケット類、コーヒーやパンなどの様々な食品にアクリルアミドが含まれていることが分かりました。
工業的に加工されたものに限らず、家庭での調理でも、焼き菓子、トーストしたパン、炒め調理などでアクリルアミドができることが分かっています。
アクリルアミドは、120℃以下ではほとんど発生しないので、我が国の主食である米飯は、炭水化物を多く含む食品ですが、アクリルアミドをわずかしか含んでいないことが分かっています。
私も以前、オールアバウトでアクリルアミドについては記事としてまとめています。
アクリルアミドについて知りたい方は、こちらもご参考になさってください。
また、世界各国で大きく2002年に取り上げられた後、食品関連事業者が自主的にアクリルアミドの低減に取り組んでいます。例えばポテトチップスでは、ここ数年間でアクリルアミド濃度の中央値及び平均値が4〜6割減少しているそうです。
体によいとか、健康的なイメージの野菜の特定の成分でも過剰に摂り過ぎれば毒になることもあります。偏った食べ方をせずに、また栄養のバランスのとれた食事をとることが、リスクを下げることにもなるのだと思います。