元気の素は、日々のごはん

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トクホは、効用だけで決めずに、成分もチェックしましょう。

マイボイスコム株式会社の『特定保 健用食品(トクホ)の利用』に関するインターネット調査(2015年4月1日~6日実施)、 11,659件の 回答を集めた調査結果のリリースを見ました。

 

その中で、気になったのは、

◆トクホであることの意識度、 購入時に意識した効用

トクホ購入経験者のうち、 トクホの「効用を意識して選ぶ」は31.0%、 「選んだ商品がたまた まトクホだった」が43.3%となっています。 高年代層では、 「効用を意識して選ぶ」が多い傾 向です。 トクホの効用を意識して選ぶ人に、 購入時に意識した効用を聞いたところ、 「コレステロール が高めの方に適する」「食後の血中中性脂肪が上昇しにくいまたは身体に脂肪がつきにくい」 「食後の血糖値の上昇を緩やかにする」が各4割前後となっています。 「血圧が高めの方に適す る」は、 男性50代以上で多くなっています。

 

◆トクホの購入意向、 利用してみたい効用

トクホの購入意向者は38.4%、 女性50代以上では5割弱となっています。 利用してみたいトク ホの効用は、 「コレステロールが高めの方に適する」「お腹の調子を整える、 便通改善」「食 後の血中中性脂肪が上昇しにくいまたは身体に脂肪がつきにくい」が各3割弱、 以下の項目は2 割前後で続きます。 「血圧が高めの方に適する」は男性で多い傾向です。 それ以外は女性で多 く、 特に「骨の健康維持に役立つ」「鉄を補給する」は男性を約16~17ポイント上回ります。 「お腹の調子を整える、 便通改善」「鉄を補給する」は、 若年層で多い傾向です。

 

購入した人の多くは、トクホの効用を意識して、あるいは「効用」を見て買った見たらトクホだった。

 

意識している効用は、コレステロール、血中中性脂肪、血糖値

50歳以上男性だと 血圧

女性では 骨の健康、鉄、おなかの調子や便通改善

 

というキーワードが浮かびあがります。

 

私が、先日オールアバウトでアップした記事、「トクホで大活躍! 難消化性デキストリンって?」があるのですが、この難消化性デキストリンは、便利な水溶性食物繊維で、あなかの調子を整える、食後の中性脂肪・血糖値の上昇を抑えるという3つの保健用途で、トクホ製品が認可されています。

allabout.co.jp

トクホの個別許可型は、時間も費用がかかるため、ある程度のトクホ許可の実績があり科学的根拠が蓄積されていれば、規格基準を満たすものは消費者委員会の個別審査なく事務局で規格基準に適するかを診断できる「規格基準型」という少しハードルの低いトクホがあります。最近は、規格基準型で難消化性デキストリンを使用したトクホが続々登場しています。

 

難消化性デキストリンは、深刻な健康被害をもたらすものではありません。しかし長期間、あるいは過剰に摂取すると下痢することがあるのは知られていますし、トクホなどにもそのような注意事項が書かれています。

 

もしも、「おなかの調子」「血糖値」などと、効用だけで判断してトクホを1日に数種類摂取していると、実は関与成分は同じだったということもなりかねません。何消化性デキストリンは、複数の保健用途があるため、いろいろな食品に使用されています。

 

もしかして「最近おなかがゆるいのは、そりせいかも?」・・・。

 

トクホだけでなく、今後機能性表示食品も市場に出てきます。これで健康維持に役立つという「効用」は、誰にとっても魅力的です。でも、「効用」だけを見るのではなくて、「関与成分は何か?」をきちんと知って摂取することも意識しましょう。

 

また「これさえ食べれば、治る、効く」という食品(トクホも機能性食品も)はありません。