元気の素は、日々のごはん

毎日の元気を支える食の話題をあれこれ

ココナッツの魅力を発信「ココウェルカフェ」

 ココナッツ。

といえば、数年前ハリウッドスターご愛用のオイルとしてクローズアップされ人気を博したことは記憶に新しいですね。

 

簡単に栄養成分などについて説明しておきますと、ココナッツオイルには、ラウリン酸をはじめとする中鎖脂肪酸が豊富。この中鎖脂肪酸は、腸管から門脈を通って直接肝臓に運ばれるため燃焼しやすく、消化吸収が早く効率よくエネルギーに変わり、脂肪として蓄積されにくい性質があると考えられています。植物性油にしては珍しく飽和脂肪酸を多く含むので、酸化しにくくが高く熱に強いことも特徴です。

 

またココナッツシュガーは、ココナッツの花蜜(樹液)を煮詰めただけの天然糖。血糖値の上昇度合いがゆるやかな低GI値で、カリウムマグネシウムなどのミネラルやビタミンB群なども含んでいます。

 

ココナッツ食品専門のカフェ「ココウェル・カフェ」

f:id:healthyfoods:20170822205316j:plain

 

そんな話題のココナッツ食品専門のカフェがあるということで、ココウェル・カフェ(大阪市西区四ツ橋)さんをお訪ねしました。こちらは、ココナッツ食品の販売を手がける株式会社ココウェルのカフェ部門でもあります。

 

f:id:healthyfoods:20170822205104j:plain

 

今回はランチに、オープン当時の人気メニューの復刻版メニューをいただきました。デシケイテッドココナッツ(ロング)を混ぜ込んだハンバーグを主菜に、ココナッツミルク入りのコーンスープ、オクラとパプリカのジュレ、キャロットラペのお献立。

 

オイルは、ココナッツらしい香りが楽しめるエキストラバージンココナッツオイル使用し、ライスも糖質の吸収をゆるやかにするために、オイルを入れて炊き上げているそうです。

 

自然とよく噛むことにもなり、食感が楽しいです。野菜もたっぷりいただけて、お肉やご飯と、バランスの良い取り合わせです。ボリューム満点ですが、不思議と胃もたれしない優しいお料理でした。

 

f:id:healthyfoods:20170822205109j:plain

コーヒーに添えられたシュガー、ミルク、そしてバターコーヒーのようにお好みでココナッツオイルを垂らしても・・・。ちなみに四角いチョコレートにもロングタイプのでシケイテッドココナッツファイバーがコーティングされています(こちらは、期間限定のDari.Kとのコラボ商品)いろいろな使い方があるものですね。

 

ココナッツさえ食べれば健康になれるという提案ではなく、あくまでメニューの中で幅広い食品をバランスよく食べ合わせルコとをベースに、上手にココナッツ食品の使い方をうまく提案されており、私も勉強になりました。家庭でもロングでフライの衣にしたり、いろいろなお料理に使ってみたり色々とお試し中です。

 

南国ではココナッツを無駄なく活用

店内には、ココナッツ食品やフィリピンで生産されているマホガニー製カトラリーなどの雑貨を購入できるだけでなく、ココナッツの生産現場の写真や、DVDなどを見ることができ、くつろいだ雰囲気の中で、ココナッツやフィリピンについて理解を深めることができます。また映画やワークショップなど様々なイベントも開催されています。

 

私も、今年の五月バリに行き、ココナッツ料理を勉強してきました。南国で自生するココナッツは、利用価値の高い大切な植物です。中心部のココナッツウォーターは大切な水分補給に、果実からミルクやファイバー、オイルがとれ、花蜜はシュガーや加工してお酒やビネガーに、様々な食品に加工して使用されます。

 

さらに外皮は乾燥させてあるいは炭にして燃料にしたり、外皮の繊維質を編んでロープやマットにしたり、花や葉も無駄にせずに一物全体を余すことなく幅広く活用されます。ココナッツは、南国の人々の暮らしに欠かせない大切な存在なのだと感じました。

 

f:id:healthyfoods:20170822205459j:plain

フィリピンでは農村に行けば至る所にココナッツが自生もしく植林され、農薬や殺虫剤などは基本的に使わず、 自然な環境で栽培されます。まれにプランテーションでは、肥料代わりに天然の塩を撒いて生育を促すことがあるそうです。食べ物がどんな作られ方をしているかを知ると、使う私たちも安心ですね。

 

食品の背景を知って選択

20年ほど前に、ナタデココが大ブームになりましたが、ご存知でしょうか?  ナタデココは、ココナッツウォータに、水や砂糖を加えて酢酸菌で培養すると、独特の食感のナタデココになります。

 

当時、ナタデココはほとんどがフィリピンで作られていました。日本の需要が急に増大したことで、日本の商社はフィリピンの生産者に設備投資をさせ、生産力を増強させました。しかし、ブームは長くは続かず需要が激減。フィリピンでは莫大な借金を抱えた生産者が残され、多くの失業者が出て社会問題となりました。

 

ナタデココで盛り上がった日本で、今ではほとんど話題に上らないかもしれません。しかし、フィリピンのココナッツ農家は小規模な農家が多く、また近年の異常気象により大型台風などの自然災害によって生産量が減少し、生活が困窮するなど、今でもダメージを引きずっています。

 

f:id:healthyfoods:20170822205515j:plain

株式会社ココウェルの代表・水井さんは、ご自身が学生時代に環境留学したフィリピンで貧困の現状を実際に見たことがきっかけで、2004年からココナッツ食品などを通じて、フィリピンの貧困や環境問題の解決、健康に寄与するフェアトレードを事業と立ち上げられました。2016年に大阪で直営の「ココウェル・カフェ」をオープンし、この夏でちょうど一周年を迎えました。

 

f:id:healthyfoods:20170822213130j:plain

株式会社ココウェルの事業目的は、ココナッツの魅力を伝え、より高い価値のココナッツ商品を通じてフィリピンを少しずつ貧困の無い国に変えていくこと。その目的を達成するために、フィリピンにココナッツ農園や工場を含むココナッツのテーマパークを創ることが夢なのだそうです。

 

私たちの暮らしは便利ですが、なかなか食品の背景を知ることは難しくなっています。美味しいもの、健康に良さそうなもの・・・・、モノを選ぶときに、自分にとってのメリットだけではなく、顔が見え信頼し支え合える関係ができると、より美味しくなったり大切にいただこうと思えます。そんな関係が築けることも豊かさではないでしょうか。

 

 ココウェルカフェ

〒550-0014 大阪市西区北堀江1-13-21 1F
TEL 06-6531-5572
FAX 06-6531-5579
inquiry@cocowellcafe.jp

株式会社ココウェル